新しいデバイス

新しいデバイス

昭和大学藤が丘病院循環器内科では下記のような限定施設で使用可能な最先端なデバイスを積極的に植込みしております。

植込み型心臓モニター(ICM)

植込み型心臓モニター
画像提供:日本メドトロニック株式会社

脳全体に十分な血液が供給されなくなったために一時的に意識を失うものを「失神」と呼びます。中でも心臓を原因とした失神(不整脈や弁膜症など)は早期の診断と治療を必要とします。しかし、病院を受診された時には意識は完全に回復し、各種検査を行っても原因が分からないことがしばしばあります。一般的に、このような失神の原因がわからない方では、24時間のホルター心電図で心拍のモニタリングを行い、不整脈の検出を行っております。しかし、ICM(implantable cardiac monitor)は、機器を胸の皮膚の下に植込みすることになりますが、最長3年間、心臓のリズムを常時モニタリングし、不整脈や失神した時の心電図を記録することが出来ます。不整脈の検出にはこのICM植込みが優れていることが分かっております。

手術の手順

ICMは手のひらに入るほどの小さなスティック状をしています。胸の皮膚を1cmほど切開し、機器を皮膚の下に挿入します。手術時間は30分程度と短く、危険性は低い手術です。

手術後

手術後は数時間の安静の後すぐに歩行可能です。
※このデバイスは施設限定ではありません。

皮下植込み型植込み型除細動器(S-ICD)

不整脈とよばれる不規則で異常な心拍が起こることがあり、その中には心室細動のような致命的なものがあります。植込み型除細動器(ICD;implantable cardioverter defibrillator)は、このような不整脈の発生時に心臓に電気ショック(除細動)を送り、正常な心拍に戻すことで心臓のリズムを正しく戻します。
従来の経静脈ICDの植込み手術は血管内でリードを操作し、心腔内(右心室)にコイル付きリードを留置する方法ですが、最近になり心腔内にはリードを留置せず皮下にのみリードを植込みするタイプのICDが日本で可能になりました。
(従来の経静脈ICDの植込みついてはICD手術の項を参考にして下さい。)
皮下植込み型除細動器(S-ICD; subcutaneous ICD)は、脇の下の皮下に植え込まれた本体と前胸部(胸骨左縁又は右縁)の皮下に植え込まれたコイル付きリードを使って、電気ショックを行います。
このシステムでは、リードは心臓や血管に触れないため、経静脈ICDに比べて植込み手術及び術後の合併症が軽度で発生率が低いという利点があります。しかし、電池寿命は変わりませんが、通常より本体が大きいという欠点があります。

植込み部 切開部位

植込み部切開部位

植込み後

植込み後
画像提供:ボストンサイエンティフィックジャパン
手術の手順

手術前日までにS-ICDに適切な心電図が計測できるかチェック致します。
手術当日は局所麻酔を使用します。痛みの強い場合は全身麻酔薬を適宜使用します。まず脇の下(腋窩線)を切開し、本体を入れるためのポケットを作成します。胸骨の左縁(又は右縁)に2か所小さな切込みを入れリードを固定します。切開した皮膚を閉じて手術は終了です。

手術後

手術当日はベッド上安静が必要ですが、数時間後から翌日には歩行が可能です。経静脈ICDと異なり上肢の可動制限はありません。

リードレスペースメーカー

リードレスペースメーカー
画像提供:日本メドトロニック株式会社

規則正しい心臓のリズムが乱れてしまう状態を不整脈といいますが、中でも脈が極端に遅くなる徐脈の状態では、めまいやふらつき、失神の原因となります。徐脈になる不整脈として、洞結節の機能が低下した洞不全症候群や房室結節の機能が低下した房室ブロックがあります。このような不整脈の方には症状の出現を予防する治療法としてペースメーカー植込み術があります。
従来のリード付きペースメーカーは通常、左の鎖骨の下に皮下ポケットを作り、本体を固定し、鎖骨の下の静脈を通して心腔内(右心室、右心房)へリードという導線を通し固定します。
リードレスペースメーカーは、小さなカプセル型をしております。このカプセル型の機器を直接右心室の中に固定します。この機器から出た電気信号は心臓へ直接伝わり、心拍を補足します。従来のリード付きペースメーカーに比べて合併症が少ないという利点がありますが、一方で病気よっては従来のペースメーカーに比べて電池寿命が短いという欠点があります。